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ジャスミンの芳香~悦楽エステ令嬢~
第2章 触覚の虜囚
無言だった。
いや

「ハイ……」と返事が聞こえた気もする。
あまりに微かな声で、聞き落としたかもしれない。

先ほどとはうって変わり
スミカの動きは控えめだった。

上体は、起こし加減。
舌先が、おずおずと動かされる。
キスは、もうしてこない。

「乳首、良かったよ……またやってみたまえ」

指示するとおり、左右交互に舐めてきた。
が、もはや有効な刺激にはならなかった。

これには失望した。

ここまでトーンダウンするとは。
あの異様なテンションは何処にいってしまったのか?

口が疲れちゃった、というような事ではなかろう。
なにかモチベーションに障る事があったのか……

唯一思い当たるのは、興奮した俺のモノが、スミカに接触した事だ。
それで気を悪くしたのだろうか?

だとしたら、この後の展開が思いやられる。
今日俺は、スミカにリップフィニッシュもオーダーしている。

この程度で引いてしまうようでは、いい結果は期待できないだろう……

”失敗したのか、俺は……”

”ピンサロ行くのが正解だったのか……”

もう、そんな後悔が湧き上がってくる。
先刻マッサージを堪能したばかりだというのに。

そんな俺の心境を知ってか知らずか
スミカは舌をノロノロと動かしながら、俺の下半身へと向かっていった。

5分立ちを維持したままの股間を、スルーした。
内腿の辺りを、虚しく舐めていた。

* * *
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