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ジャスミンの芳香~悦楽エステ令嬢~
第3章 理と情のはざまで
愛らしくほっそりした指は
無邪気に咲く花のように、開く。
花びらのあいだ、四つの隙間に
深々と、抱きついていく。
握力を強めた。
「アアッ」
さらに秘めやかに、喘ぐ。
スミカは固く目を瞑っていた。
アロマオイルに濡れた手に
意識を集めている。
センシティブな手指。
ゆっくりと、揉みしだいていく。
動きに合わせ、白い細指が揺れる。
海の底の花のように、揺れる。
意のままに動かす俺の手が
まるで独立した生物のように見える。
美しく繊細な 白い生物に
絡み付き、咀嚼している。
「痛くないか……?」
そう訊くと、スミカは目を瞑ったまま
前髪を振った。否定している。
スミカの手は、されるがままに
俺の掌に、抱かれている。
咀嚼する動きを、リズミカルにしていく。
滑らかな肌の下、複雑な腱、ふっくらとした親指の付け根……
はさんで、こねまわしていく。
やがて、スミカの手のツボを
探り当てていた。
親指と人差し指、みずかきの奥のほうだ。
「アー……」
透き通った声で反応してくる。
俺は動きを止め、ピタリと攻めた。
スミカの五指は、感じながらすぼまっていく。
俺の手の甲にもたれかかってくる。
そして俺の手の
同じ箇所のツボを、押し返してきた。
心地よい痛み。癒しの痛点……
互いの手を握り合った。
全ての指を絡め、手の腹を合わせた。
無邪気に咲く花のように、開く。
花びらのあいだ、四つの隙間に
深々と、抱きついていく。
握力を強めた。
「アアッ」
さらに秘めやかに、喘ぐ。
スミカは固く目を瞑っていた。
アロマオイルに濡れた手に
意識を集めている。
センシティブな手指。
ゆっくりと、揉みしだいていく。
動きに合わせ、白い細指が揺れる。
海の底の花のように、揺れる。
意のままに動かす俺の手が
まるで独立した生物のように見える。
美しく繊細な 白い生物に
絡み付き、咀嚼している。
「痛くないか……?」
そう訊くと、スミカは目を瞑ったまま
前髪を振った。否定している。
スミカの手は、されるがままに
俺の掌に、抱かれている。
咀嚼する動きを、リズミカルにしていく。
滑らかな肌の下、複雑な腱、ふっくらとした親指の付け根……
はさんで、こねまわしていく。
やがて、スミカの手のツボを
探り当てていた。
親指と人差し指、みずかきの奥のほうだ。
「アー……」
透き通った声で反応してくる。
俺は動きを止め、ピタリと攻めた。
スミカの五指は、感じながらすぼまっていく。
俺の手の甲にもたれかかってくる。
そして俺の手の
同じ箇所のツボを、押し返してきた。
心地よい痛み。癒しの痛点……
互いの手を握り合った。
全ての指を絡め、手の腹を合わせた。