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ジャスミンの芳香~悦楽エステ令嬢~
第3章 理と情のはざまで
♪PiPiPiPi……

アラームが鳴っている。
スミカはいそいそと立ち上がる。
止めに行った。

俺は、凝固した。
……時間切れだ。

身体の感覚は、冴え渡っている。
スミカのマッサージのおかげで、疲労は微塵も残っていない。
若返ったような気分だ。

だが時間のことは、完全に失念していた。
サービスタイムは終了だ。
あとはシャワーを使い、帰り支度をしたら
スミカとはお別れだ。

一気に、暗澹とした気分になる……


性風俗サービスを受ける上で
時間の配分を忘れることは、重大な失態だ。

料金を支払う以上、効率よく楽しもうとするのは当然だ。
お喋りな風俗嬢に、プレイの進行を促す事はよくある。
あまり時計ばかり気にするようでは本末転倒だが
時間切れで不発というのは、痛い。

無論、時間延長をオーダーする事は可能だ。
だがそこには、少々難しい事情がある。

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