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第4章 白い香り

「ｲﾔｯ、やん、イヤンッ!」

露わに声をあげながら
ただひたすらにヒップを捧げている。

勃起を擦り付け、腰でさらに打ち叩いた。

直接結合している訳じゃない。
擬似ファックだ。

だから、性器への刺激はさほど強くない。
そのかわり、心理的な興奮ばかり募る。
スミカをバックから攻めたてる興奮。

陶酔感がある。
同時に、不安や苛立ちも覚える。
スミカの真意がわからない。

悪酔いしたような心持ちで
更にピストンを強くする。

「いやあ～ッ!!ああん！」

号泣するような声で応える。
スミカだって、性器で感じるだけではない。
背後から打ち立てられて、心理的に反応しているのだ。
その所為で、声は派手だ。


一旦ピストンを止め、様子を伺った。
ショートボブの後頭部。
幾度も振り乱して、サイドがほつれた短髪。

体温がわかる程に近づくと、
スミカはこちらを振り返った。
貪りつくようにキスしてきた。

……一方的に俺が責めているようで
実際はただ、翻弄されている。
どこまで踏み込んでいいのか、迷っている。
スミカと絡み合う快楽に酔いながら
苛々としている。

「足閉じて」

キスを引き剥がし、リクエストする。
スミカは両腿を閉じ合わせ、勃起の先端を挟み込む。

また立ちバックの体勢だ。
今度はお互い、直立に近い。

打ち抜いた。

「ッ！……」

ヌルヌルとしたスミカの内腿が
勃起した幹をきつく締め付けてくる。
さっきよりも刺激が強い。