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ジャスミンの芳香~悦楽エステ令嬢~
第5章 SUMIKA
間仕切りされた施術室のひとつから
微かに明かりが漏れている。

室内では
本日最後の客を、スミカが相手している。
雇われのスタッフはもう帰っているようだ。

屋外はもう夜だが
ブラインドに遮られた室内では、時間の感覚が乏しい。

柔らかい色調の灯かりと
落ち着いたアロマの香りが
室内を満たしていた。

部屋の中央で、男性客が施術台に伏せている。
紙製の下穿きを着けた、半裸だ。
両脚を投げ出した、下半身が見える。

「あとはフットケアです」

明朗な女声。

スミカは
オフホワイトの施術衣を纏っている。

オイルのなじんだ掌が、男の下脚を握る。
しなやかな手腕が
機械のようにスライドする。

スミカの横顔からは
彼女の視線は、見えない。
薄い色彩の入ったファッショングラスを着けている。

ショートボブで切り揃えた髪のサイドが
レースのカーテンの様に、貌を隠している。

精密な両腕の動き
静かな体重移動。

緩やかに時間が止まった様な室内で
その動作だけが ピンと張りつめている。


「あ~……たまらん~!」

男性客の呆けた声が聞こえる。

「スミちゃんにしてもらうのが断トツだ~よ」

「ありがとうございます」

スミカも透き通った声で、応えている。

「なんで指名させてくんないんだよ~?」

「うちのスタッフは優秀です
不満な所があれば聞かせてください」

「不満なんて無いけどさ~」

「聞かせて頂ければ、しっかり教育しますよ」

「そーゆーんじゃないんだよ!
……わかってるくせに~~!」

男性客と、和やかに対話しているようだ。

違和感がある。

他愛なく交わされる声と
張りつめた 女の腕の挙動
そのギャップに

何か、うすら寒い気配すら覚える。

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