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彼依存
第10章 ステージ6



「ゆ、るして…っ…
も…やだ…あ、うぅ」



苦痛に歪む私の表情。
2人は気にした素振りを見せない…
何本注入されたのか
数える余裕すらないのに…



抜かれたプラグが再度埋められ
浣腸液が漏れないように栓をした…。




「ふ、うぁ…あ…」



声にならない声を絞り出す…
額から流れる汗は尋常ではない…
腹痛からは逃げれず
ただただ痛みに耐えなければならない…
プラグの括れが外れれば
醜態をさらす事になる…
なんとか押し出さないように
力を入れてはいるが
限界に近づいてくるのは時間の問題。



「や、やだ…あ、んぁ…」



先ほどまで感じていた
快楽に近い苦しさはもうない。
辛いだけ…
苦しいだけ…
痛いだけ…



排泄目的じゃない?



じゃぁこの痛みに耐えさせるのか
陸の言う我慢なの…?




「しん、じゃ…ぅ…」




痛みが増すと次第に意識が遠のく。
冷や汗が吹き出す体は
ガクガクと一瞬震えれば
力が抜けたようにうなだれた。



私は別世界にトリップした感覚になり
ふと意識を手放した…




「あーあ、藍ちゃん飛んじゃったね」



「少しは思い出せただろ」



2人の会話などとうに響いてなかった。
私は、意識が飛ぶ前に
知ってしまったの…
この苦しみも辛さも…
初めての事じゃないと…






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