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彼依存
第12章 それでもあなたを



私何してたんだっけ…?
甘い香りに包まれながら
目を覚ませばそこは…



「あ、私…」



「おはよ、藍ちゃん 」



「あの…っ…」




腹部やお尻に違和感を感じる。
腕も微かにだが痛みを生じていて…
少しずつ思い出してきた。

顔を紅く染め朝の出来事を振り替えれば…




「ちゃんと処理してあんで
陸が体も洗ってくれたしな」




私の疑問を一気に解決させ
それと同時に羞恥心が沸き上がる。
汚ない…
気持ち悪い…
そんな感情じゃなくて
もっと違うなにか。




「意識飛ぶ寸前にさ
笑ってた気がしたんだよね…」



「ん、せやな…笑ってたわ」



「私あり得ない性癖の持ち主だね…」



「そうさせたんは俺らやから
藍ちゃんはきにすることないで」



「でも望んでたのはたしかなんだ
私の体だけじゃない
私自身が喜んでたの…」



「まだ、こわい?」




静かに首を横に振れば
跡が残る腕に視線を落とした。

まだ紅い…
それに少し腫れてる…




「雅の事も陸の事も
まだ思い出せないんだ、でもね?
二人とも私は好きだったんだと思うの」




「何でそう思うん?」




「ふふっ、だって二人とも…
私を好くする事しかしないじゃない」




首を絞められようが
変なクリーム塗られようが
電車で公開お漏らしさせられようが
身動きとれないように拘束されたって
お腹痛くて冷や汗流して意識とばしても

本当に逃げ出したくなるような事
一回もされていないんだから…





「嫌やないん?」



「嫌だって思っても
気持ちいいのは変わらないよ」





私が嫌々と言う時は
本心の嫌じゃない…




「壊れていく私が嫌だったの
だって私は私を知らないんだし
そんな私を見せたくないって…」




「もぅ、いいん?」



「んーいいって言うか、ね…?
私がもう離れれないよ」





二人から感じる暖かさを知ったから。






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