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彼依存
第14章 忘れないと誓う


両親は健在だし
裕福ほどいかなくても
一般的な生活はできている。
在学中は成績もそこそこで
スポーツだって人並みだ。
容姿だって悪くはない…
友達だってそれなりにいて
一丁前に好きな子だっていた。



「あんた、大丈夫?
引っ越してから顔色悪いけど」



大丈夫やったら学校行ってるし
大丈夫やったら笑ってるわ
大丈夫やったら家に引きこもらんし
大丈夫やったら…
大丈夫やったら…


何回おもったやろ。



何処にでもあるような
低俗な虐めから始まって
本格的に追い詰めようとしてきた
同級生たちを俺は…

許せるのか…




「親の都合なのにごめんな」




分かってる。
俺が弱いだけやし
オカンに謝られる事やない…




「もう、ええよ
学校も辞めたんやし
働いてた方が楽やわ」




俺は逃げてるから
見た目ばっか悪くなって
中身なんか何も変わってへん…




「それでも、生きてるなら
前に進まなきゃね
私もね、前に進んでるよ」




藍ちゃんはいつだって
こんな弱い俺を包み込んでくれた。
情けない姿を前にしても
どうって事ない顔して
話をきいてくれてた。



いつもの公園で…




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