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彼依存
第16章 理想の家族
母親でもない、父親でもないこいつが
俺を家族だと教えてくれたんだ。
何歳も年下のこいつは大丈夫だと
代わりに泣くのだと
血の繋がらない俺を必死に救おうと
手を差し伸べてくれていた…
今まで気付きもしないで…
「無かった事になんて…できない…だろ」
酷いことをしてきた。
どんなにこいつがお人好しでも
許される事ではない…
「ん、何か言った…?」
首を傾げ表情を覗き込む。
視線を合わせないように瞳を泳がせた…
俺は罪悪を感じ生きていく
こいつが何も言わないのなら
一生この罪を償う為にお前を守ってやる。
その純粋な笑顔が消えないように…
俺を救ってくれた笑顔を絶やさないように…