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彼依存
第17章 複雑な関係



「おかしいやろ
自分の立場分かって言ってるんか?」


荒々しい言葉遣いに
部屋に響く乱暴に壁を叩く音。

物に当たったかてどうにもならん
声を荒らげたとこで何も変わらん
コイツは俺に何て言った?
冷静に思い出せ
もう一度コイツが言った言葉を。


「もう一度言う」


嗚呼、なんて親切なやっちゃ。
頼んでへんのにな…
思い出そうと冷静になる俺が
阿呆くさく感じるわ。


「藍がな、俺も好きだと
お前か俺か選べないとさ」


「お前っ…兄貴ちゃうんか」


「血は繋がってないからな」


「いや、っ…待てって…」


落ち着けって言おうとした。
いや、違うだろ俺が落ち着け。
整理しろ…


「何で…そうなったんや…」


こいつは顔色ひとつ変えず
淡々と話し出す。
出会いから今に至るまでを
俺が知らない藍ちゃんを語る…

やめろ
俺の知らん藍ちゃんを
お前が語るな


「妹やん、諦め…
藍ちゃん幸せになれへんやろ
兄貴やったら分かったれや」


力無く陸の肩に手を置き
軽く揺さぶってみせた。
ギシギシと僅かに椅子が軋む…


「藍を幸せに、笑わせられるなら
俺は…手段を選ばない
だからお前に話てるんだろ」


だから、ちゃうやん…
何でこうなるん…
手段選ばん言ってもこれは無いやろ…


「藍ちゃん苦しめるんちゃう?」


「それは、俺とお前次第だろ」


深いため息を一つ吐き出し
如何にも真剣ですよと言わんばかりに
腕を組む陸を見据えた。
俺から一切目を逸らさへん…
怒ろうが、怒鳴ろうが、説得しようが
もう無意味なんは良く分かる…


「あんな…」


俺は何を言おうとしてる?
駄目や…


「俺は…」


あかん…
俺も狂ってるんやわ…
コイツと変わらん。





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