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彼依存
第7章 思い出


お父さんはバツイチらしくて
血の繋がる子供がいるらしい。
でも前妻が引き取ったから
一緒には住めないみたい…



兄弟…
楽しみだったんだけどな。



お母さんは贅沢な生活を手に入れたのに
毎日パートに出ていた。
お父さんがお小遣いくれるから
お母さんが働く事ないのに
コツコツ貯めてたみたいで…


「働いてないと落ち着かないのよ」


お母さんは一種の病気だと笑った。





毎晩テーブルを囲み
家族で食事をとる事の喜びは
決して壊れる事なく続いていく気がしてた




「二人がいて私は幸せだよ」



お父さんがお母さんと私を
幸せにしてくれてるんだよ。
リビングでコーヒーを飲むお父さんは
お母さんの肩を抱き寄せ
幸せそうに微笑み
私に手招きすれば
大きな手で頭を撫でてくれた。




お母さんの部屋には写真たてがある。
死んじゃったお父さんと
3人で写る写真が入っていた。
お父さんはそれに関しては
何も言わないでいてくれた…


「思い出は思い出す為にあるんだ」


写真を見つめる私に
優しく言ってくれたのを
今でも忘れない。




お父さんとお母さんは
今でもあの大きな家に住んでいて
幸せな生活を送ってるに違いない。
月に1度来る連絡は
ついつい長話になる程だから。





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