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彼依存
第8章 ステージ5
目が覚めたら知らない天井で
甘い香りに包まれていた。
香水かな?
芳香剤かな?
まだ起きてない頭で
そんな事を考えていた。
「藍ちゃんおはよ」
「雅君…」
「ちゃうやろ、雅って呼んでや」
「ごめんなさい…」
何で知っているのか
私の好きな苺ミルクのジュースを
コップに注ぎ可愛らしいストローを刺す。
とてもじゃないが
雅の趣味では無いだろうと思うと
笑ってしまった…
「何で笑うん?コレ可愛ない?」
「うん、可愛いね」
赤いプラスチック制のストローは
ハートの形に円をかき
口元まで伸びている。
一つのコップに2本刺すと
カップルがするみたいに
一緒に飲もうと迫ってきた。
キャラじゃない…
またしても笑ってしまう私を
雅は嬉しそうに見つめている。
「ココ俺の家やから
くつろいでってや」
頭にポンポンと置かれた手は
とても自然で…
慣れてるようにも感じた。