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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第3章 偶然という運命の悪戯
「ここが私の家なの。色々とありがとう。生命の恩人の名前くらいは聞いておかないとね」
 芳華が上目遣いに見上げると、男は何故か眩しいものでも見るかのように眼をまたたかせた。
「お、俺の名はえい、いや、文法明。法明って呼んでくれ」
「法明、ありがとう」
「おい、芳華、血が出てるぞ」
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