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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第3章 偶然という運命の悪戯
「つまり、結婚相手が気に入らなかった?」
 唐突に訊ねられ、芳華は小さく頷いた。
「そういうことになるわね」
「逃げられた男も気の毒だな。新婚早々に新妻に棄てられるとは」
 何故か皮肉げな物言いは彼らしくなく、芳華は首を傾げた。
「男の人って、そういうのはやっぱり許せないものなのかしら」
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