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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第3章 偶然という運命の悪戯
「本当だ。俺には継母がいるんだが、その継母が俺に家業を継がせたくないと思っているからな。継母の産んだ異母姉は優しい人だ。しかし、継母は異母姉とその婿を親父の後釜につかせたがっていた。だから、俺は幼い頃から何度も生命を狙われたよ。あるときは刺客が寝所に忍び込んでいたりしたが、最も多いのは、やはり毒だった。それで、あるときから解毒剤を持ち歩いたり、毒に身体を慣れさせるために少しずつ毒を飲んだりしていた」