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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第4章 求婚と蜜月
 そこに行けば、母に逢えるような気がして。
 最後の呟きはよくよく注意しなければ聞き取れないようなものだった。
「泰山木は栄国では当たり前に咲いているというものね。きっと、お母さまは故郷が懐かしかったんだわ」
 芳華の言葉に法明は頷き、彼女をひたむきなまなざしで見つめた。
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