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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第6章 真実を知る瞬間

その朝、芳華は凜鈴の給仕で朝食を取った。二ヶ月前の夜からしばらく、それでも法明は数日に一度は、昼間、律儀に後宮に通ってきた。しかし、彼が芳華を訪ねても、芳華は終始沈黙を守っている。話しかけられても、おざなりな言葉しか返さない。その頑なな態度に辟易したのか、ここひと月ほど皇帝のお渡りはふっつりと途絶えた。
もちろん、夜のお召しは一度もない。凜鈴などは気を揉んでいるようだが、芳華にとっては法明の相手をして気詰まりな時間を過ごさないで済むのは助かる。
もちろん、夜のお召しは一度もない。凜鈴などは気を揉んでいるようだが、芳華にとっては法明の相手をして気詰まりな時間を過ごさないで済むのは助かる。

