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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第6章 真実を知る瞬間
法明の心が判らない、彼の気持ちが見えない。町で暮らしていたときは、あんなに優しかったのに、今日の彼は別人のようだった。愛情や労りの欠片もない営みは、ただ手籠めにされたようなものだった。
この様子では、どれだけ芳華が望もうと、後宮を出ることは叶わないだろう。ましてや、神官の占いどおり万が一にも生まれた子が皇子であった場合、その子はほぼ間違いなく皇太子に立てられる。皇子を産めば、芳華は生涯、宮殿という豪奢な鳥籠から出られなくなる。
この様子では、どれだけ芳華が望もうと、後宮を出ることは叶わないだろう。ましてや、神官の占いどおり万が一にも生まれた子が皇子であった場合、その子はほぼ間違いなく皇太子に立てられる。皇子を産めば、芳華は生涯、宮殿という豪奢な鳥籠から出られなくなる。