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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第6章 真実を知る瞬間
 芳華はもう一度、手のひらに乗せた簪に見入った。大振りの花びらは白蝶貝で拵えているようだ。花心に埋め込まれているのは水晶。彼女は無意識の中にその簪を手に握りしめていた。
 今や芳華は法明の心がますます判らなくなりつつあった。
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