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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第6章 真実を知る瞬間
 その日の午後、珍しい客があった。
「お父さま」
 今回の一件では、まんまと父の計略に乗せられたという腹立たしい想いは今も消えない。しかし、それとは別にやはり父はこの世にたった一人しかいない肉親だ。
 芳華が立ち上がって出迎えるのを文昭は手で制した。
「そのまま、そのまま。お座りになっていて下さい」
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