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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第6章 真実を知る瞬間
今も嬉々とした様子で、大きくなった娘の腹を眺めている。芳華は声を低めた。
「お父さま、幾ら占いのことがあるからといって、そのようにあからさまにおっしゃるのは止めて下さい。まだ本当に皇子と決まったわけではないのですから。生まれてくるまでは赤児の性別など判りません」
文昭は眉をしかめた。
「何を仰せですか。大神殿の大神官の神力を侮ってはなりませんぞ。かつてこの帝国が始まって以来、あの神事での大神官のお告げが外れたことは一度としてないのですからな」
「お父さま、幾ら占いのことがあるからといって、そのようにあからさまにおっしゃるのは止めて下さい。まだ本当に皇子と決まったわけではないのですから。生まれてくるまでは赤児の性別など判りません」
文昭は眉をしかめた。
「何を仰せですか。大神殿の大神官の神力を侮ってはなりませんぞ。かつてこの帝国が始まって以来、あの神事での大神官のお告げが外れたことは一度としてないのですからな」