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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第10章 後宮艶夜*スキャンダル  深き眠りの底で~浄心院での日々~
 自らの器と限界を知り、学問と武芸の鍛錬も欠かさない少年はあのまま長ずれば、賢帝となったかもしれない。紫蘭に対しても優しく気配りを忘れず、声を荒げたことなど一度としてなかった。十二歳のときから四年間を共に夫婦として過ごしながら、実のところ、紫蘭は自分が光徳帝を愛していたのかどうか判らない。
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