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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第10章 後宮艶夜*スキャンダル  深き眠りの底で~浄心院での日々~
「それに、変わらず、お美しい」
「お世辞は言わなくてよろしいのよ。私にお世辞を言う暇があれば、もう少し後宮の妃たちに同じ科白を言っておやりなさい。そうすれば、女たちの機嫌も少しは良くなるでしょうよ」
 庶民上がりの祖母は言うこともはっきりしている。真相育ちの姫のように歯に衣着せない。
「いやいや、お祖母さまは今も変わらず十分お美しいですよ」
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