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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第2章 家出
もっとも、今の同姓愛好者だといわれている皇帝にそれができればの話だが。
とにかく、ここにいる限り、芳華は一生、籠の鳥でいなければならない。身を綺羅で飾り、ご馳走を食べて贅沢な暮らしをしても、後宮という豪奢な鳥籠で飼われている鳥と同じ。そんな窮屈でつまらない人生はご免だ。
自分はもっと広い世界で悠々と生きたい。空を舞う鳥のように羽をひろげて自由に生きてみたいのだ。宰相の息女でもなく、皇帝の妃でもなく、ただ一人の郁芳華という人間として広い世の中を見てみたい。
とにかく、ここにいる限り、芳華は一生、籠の鳥でいなければならない。身を綺羅で飾り、ご馳走を食べて贅沢な暮らしをしても、後宮という豪奢な鳥籠で飼われている鳥と同じ。そんな窮屈でつまらない人生はご免だ。
自分はもっと広い世界で悠々と生きたい。空を舞う鳥のように羽をひろげて自由に生きてみたいのだ。宰相の息女でもなく、皇帝の妃でもなく、ただ一人の郁芳華という人間として広い世の中を見てみたい。