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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第11章 後宮艶夜*スキャンダル 接近~二つの心~
「何でしょう?」
 問い返され、男はホッとしたように続けた。
「そなたの名前はこの花と何か関係があるのか?」
 紫蘭は頷いた。
「ご賢察のとおりですわ。私の生まれた季節が丁度、今の時期だったので、父がこの名を付けたそうです」
「誕生日なのか!」
 また大きな声を出して、男は恥じ入ったように紅くなった。
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