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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第11章 後宮艶夜*スキャンダル 接近~二つの心~
 と、小鳥が眼を開け、つぶらな瞳を開いた。
 黒い瞳をくるくるっと動かす様が愛らしい。男もその仕種に眼を細めた。
「愛らしいものだな」
「あら、褒めて頂いたわよ、紅蘭」
 紫蘭が呼びかけるのを見て、男が怪訝な顔になる。
「紅蘭?」
「名前を付けたんです。女の子みたいなので。可愛い名前でしょう?」
 無邪気に言う紫蘭を男が眩しげに見つめた。
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