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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第11章 後宮艶夜*スキャンダル 接近~二つの心~
「私は陛下の弟君の妻でした。誰が考えても私が陛下にお仕えすることは道義上、人の道に外れています」
「確か、お祖母さまも同じ科白を繰り返していたな。そなたまでもが同じことを言うのか?」
「私だけではありません、恐らく世のすべての人が口を揃えて同じことを言うでしょう」
だから、愚かなことは止めて欲しいと暗に縋るような想いで見つめても、皇帝は相変わらず底の知れない冷えたまなざしをこちらに向けるだけだ。
「確か、お祖母さまも同じ科白を繰り返していたな。そなたまでもが同じことを言うのか?」
「私だけではありません、恐らく世のすべての人が口を揃えて同じことを言うでしょう」
だから、愚かなことは止めて欲しいと暗に縋るような想いで見つめても、皇帝は相変わらず底の知れない冷えたまなざしをこちらに向けるだけだ。