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第12章 後宮艶夜＊スキャンダル～鳥籠の姫君は月夜に啼く～ 二代后

―きっと陛下は何も知らずに虫も殺さないような皇后さまの可憐な見かけに騙されたのね。そして、夜毎、今も手練手管を使って陛下を籠絡しているのよ。
―天女のような麗しい外見の下に怖ろしい妖婦の顔を持っている性悪女。
　つまり、浄心院で紫蘭が皇帝の眼に止まったのは偶然ではなく、紫蘭が意図的に皇帝に近づき、その色香で皇帝の気を惹いた―というおよそ事実とはかけ離れた酷いものだった。