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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第12章 後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~ 二代后
そんな噂が流れていると知った時、紫蘭はひっそりと泣いた。こんな時、侍女の翠容が側にいてくれたらと思わずにはいられなかった。しかし、翠容は四ヶ月前、紫蘭の書いた手紙を兄に届けるため宮殿を出たまま行方知れずになっていた。今、どこでどうしているのかも判っていない。
実家の兄には再度手紙を書き、翠容のゆく方を探して貰っているが、いまだにその消息は掴めていないのだった。たとえ悪しき噂を止めることはできなくても、翠容が側にいれば、何かと心強いはずだった。
実家の兄には再度手紙を書き、翠容のゆく方を探して貰っているが、いまだにその消息は掴めていないのだった。たとえ悪しき噂を止めることはできなくても、翠容が側にいれば、何かと心強いはずだった。