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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第12章 後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~ 二代后
涙に暮れながら、紫蘭は思った。こんな時は、翠容だったならば、きっとこう言うに違いない。
―紫蘭さまは何一つ人の道に背くようなことはしていないのですから、胸を張って凜としていらっしゃれば良いのですよ。
挫けそうになる度、紫蘭はこんな時、翠容だったら何と忠告してくれるだろうかと自身に問いかけ、彼女であったならばくれたに違いない言葉を胸の中で繰り返して自分を励ました。
―紫蘭さまは何一つ人の道に背くようなことはしていないのですから、胸を張って凜としていらっしゃれば良いのですよ。
挫けそうになる度、紫蘭はこんな時、翠容だったら何と忠告してくれるだろうかと自身に問いかけ、彼女であったならばくれたに違いない言葉を胸の中で繰り返して自分を励ました。