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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第12章 後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~ 二代后
紫蘭は小首を傾げた。皇帝は紫蘭に日々、何かしらを贈ってくる。大抵の場合、それは珍しい花であったり、玉の腕輪、指輪、耳飾りといった装身具のことが多い。たまには、きらびやかな衣装のこともある。
元々、そのような華やかな装身具にも衣装にも執着はない紫蘭だ。ただし、花は好きだ。けれど、折角美しく咲いている盛りの花を無闇に手折るのは好きではない。結果として皇帝が紫蘭を歓ばせようと思案を凝らして贈ってくる品々は実のところ、あまり役に立ってはいない。
元々、そのような華やかな装身具にも衣装にも執着はない紫蘭だ。ただし、花は好きだ。けれど、折角美しく咲いている盛りの花を無闇に手折るのは好きではない。結果として皇帝が紫蘭を歓ばせようと思案を凝らして贈ってくる品々は実のところ、あまり役に立ってはいない。