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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第12章 後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~ 二代后
「はい、お陰さまで健やかに致しております」
 普段は逆らうことさえなければ、皇帝はこの上なく紳士的で鷹揚な良人である。それを知り尽くしている紫蘭は琴を引く手を止め、にこやかに笑んだ。
 皇帝は何やら両手に包みを抱えている。少し大きさがありそうだが、上から桃色の風呂敷が掛けられているため、中身までは見えない。
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