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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第12章 後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~ 二代后
 その瞬間、紫蘭はハッとした。皇帝の大きな手のひらが紫蘭の髪を労るように撫で、更に親指が頬を流れ落ちる涙を優しく拭っていた。
「紫蘭、そのようなことで悩むことはない」
 彼は紫蘭の両手を取り、大きな手のひらで包み込んだ。
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