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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第3章 偶然という運命の悪戯
「ああ、心臓に悪いわねえ。でも、一歩間違えば、不敬罪で役人に捕まってしまうわよ?」
「別にたいしたことじゃないさ。誰だって、雲の上に棲む人間には憧れる。実際はそんなたいそうな人間でもないのにな。おかしなものだ。皇帝の妻である皇后がこんな簪を挿してるってだけで、都中の女が鳳凰の簪に憧れる」
「あなた、声が大きいわよ。皇帝陛下や皇后陛下のことをそんな風に言ってたら、本当にとっ捕まるんだから」