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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第13章 後宮艶夜*スキャンダル 嫉妬~心に巣喰う魔物~
「長訓」
 皇帝が信頼している宦官を呼んだので、紫蘭は慌てて離れた。まだ二十代半ばの宦官は皇帝に即位前から仕えていた。いわば不遇な皇子時代から皇帝の側にいたということでもある。
「長訓、あれを」
 それだけで判るのか、長訓は一礼して室を出ていき、ほどなくしてまた戻ってきた。
「皇后に渡してくれ」
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