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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第13章 後宮艶夜*スキャンダル 嫉妬~心に巣喰う魔物~
皇帝の指示で、長訓から恭しく渡されたのは薄桃色の巾着であった。中を覗くと、玉佩が入っている。出てきたのは桜を象った玉の飾りにピンク色の房が長く垂れている帯飾りであった。桜はピンクの風信子石(ジルコン)が花びらにはめ込まれ、葉の部分は翡翠だ。
「今まで色々と贈ったが、装身具はあまり歓んで貰えなかった。いつかそなたは桜も好きだと言っていたから、花の好きなそなたなら少しは歓ぶのではないかと用意させていたんだ。今年は何とか間に合ったようだ。誕生日、おめでとう。紫蘭」
「今まで色々と贈ったが、装身具はあまり歓んで貰えなかった。いつかそなたは桜も好きだと言っていたから、花の好きなそなたなら少しは歓ぶのではないかと用意させていたんだ。今年は何とか間に合ったようだ。誕生日、おめでとう。紫蘭」