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第3章 　　

「ああ、ヴィクトリア……っ　可愛い。もっとしてごらん？」

　しばらくはヴィヴィのしたい様に、ぐちゅぐちゅと互いの性器を擦り合わせていた兄。

　やがて、腰の上で組まれた両脚を解かせると、太ももの後ろを押さえ付け、

　露わになった蜜を纏った膣口に、思いの丈をぶつける様に、太い突きを送り込んできた。

「はぅっ　あ、ぁんっ　あ、あっ　あ……っ　やん、凄いぃ～～っ」

　細切れの喘ぎを零す妹に、匠海は正常位でがんがん突きまくり。

　散々啼かせた挙句、ようやく、満足したように腰を止め。

　一度ぶるり躰を震わせたと思えば、
　
　ゆっくりと時間を掛け、己の陰茎を妹の奥深くへと突き立てて行く。

「ほら……。こんな奥まで　“お兄ちゃん”　が入っちゃったぞ？」

　匠海のいう通り、互いの脚の付け根が、ほぼぴったりと合わさっていた。

　そこにずっしりと感じる、兄の体重さえも心地良くて。

　そして、

　自分の一番奥を、ぐうと押し上げてくる亀頭の先に、

　乱れた金色の頭が、羽根布団の中に仰け反る。
　
　気持ち良いところを擦って貰うのとは違った、

　それよりも　もっと重たく感じる快感。

「んんっ　ぁ……、ふぅぁ……、ぁ、ぁあんっ」

　細めた瞳の先、長い睫毛を小刻みに震わせながら、

　ヴィヴィは襲い来る荒波に、飲み込まれんとしていた。

「苦しい？」

　心配そうに覗き込んで来る匠海に、ゆるゆると微かに首を振って否定する。

「じゃあ、気持ちいい？」

　その問いには、一瞬ためらった後、こくこくと首肯したヴィヴィ。

「ちょっとだけ、突いてみようか」

　そう囁いた兄は、少しだけ引き抜くと、あくまでも優しく、トンと最奥を小突いてきた。

　その途端、目の前にちかちかと、何か明滅した気がして。

「～～～っっ　んんっ　あ、だ、だめぇっ」

　膣よりも更に奥に、ずくんと響く痺れに、ヴィヴィが否定の声を上げる。

「ああ、凄い　うねって……っ」

　匠海が少し苦しそうに零すその喘ぎさえ、今のヴィヴィには正に媚薬。

　兄が自分との行為に興奮してくれている様子に、

　自分の感情のリミッターさえ、振り切れてしまいそう。