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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第3章   

 何もかもが初めての経験で。

 この躰という容れ物1つだけでは、享受出来ないほどの快楽を持て余したヴィヴィは、

 どうやら弛緩した唇から、魂が抜けていたらしい。

 数分間、記憶が無くて、

 そうして、やっと意識がはっきりし始めた頃――。

 いつの間にか上体を起こした匠海が、懸命に腰を振るい、

 ベッドの上にしどけなく沈み込んだ妹の、その蜜壺に、がつがつと突き込んでいて。

 そのあまりの激しさに、はっきり覚醒したヴィヴィは、枕に顔を埋め、

 意味を成さない嬌声を、引っ切り無しに吐き出していた。

「くぅあ!? ああ、すご、いっ ヴィクトリア……っ」

 苦しそうな喘ぎと共に、射精したらしい匠海。

 ヴィヴィの双丘を掴み上げたまま、何度か深く腰を押し付けて。

 やがてずるりと抜き取られたものは、まだはっきりと解るほど、硬さを誇っていた。

 貫いていた兄が居なくなって、ベッドに崩れ落ちそうになった華奢な腰を、

 匠海がまるで宝物の様に大切に抱き込んで、仰向けに戻して寝かせてくれたのが解かった。

「………………」

 ぽけっと放心状態の妹を、兄はその頭を撫でて愛おしそうに覗き込んでいたが。

 やがて、その姿が視界からいなくなり。

 続いて、先程まで激しい性行為の音に溢れ返っていたそこに、いきなり訪れた静寂。

 その途端に、ヴィヴィの薄い胸の奥に、じわじわと漆黒の闇がはびこり始める。

「お、にぃ……ちゃん……?」

 恐るおそる所在を確認すれば、

 ぴりっと何かを破いた音の後、ベッドを軋ませて近寄る気配があって。

「お兄……ちゃん、もっ……と。やだ、よっ 足りない、もっとぉっ」

 甘ったるい声音で縋るヴィヴィに、その顔を上から覗き込んだ匠海。

「ああ、ここにいるよ。大丈夫だよ。数えきれないくらい、沢山愛し合おうな?」

 妹を “駄目人間” 一直線に向かわせそうな言葉を囁きながら、

 目の前の匠海は、心底幸せそうに笑っていたのだった。





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