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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第3章   

 床に崩れ落ちる寸前で抱き留められたヴィヴィは、そのままベッドへと連れ戻され。

 もう脱力状態の妹に、匠海は水を何度かに分けて与え、抱き寄せていた。

「もう、いらない?」

 ペットボトルを押し返すヴィヴィに、匠海はそう尋ねながら覗き込むと、

 薄い唇に残る雫を丹念に舐め取り。

 そのまま、潤った口内をゆっくりねっとり掻き混ぜ始めた。

 舌さえ絡ませるのが億劫なヴィヴィは、されるがままで。

 兄の舌で擽られ、絡められ、突かれ。
 
 時折、柔らかく歯を立てられると、全身をひくひくさせて喘いでしまい。

 存分に妹の上の口も味わった匠海は、うっとりとその弛緩した顔を覗き込んでくる。

「ヴィクトリア。やっぱり生でするほうが好きなんだ?」

 そんな卑猥な問い詰めに、匠海の腕の中、金の頭が横へと揺れる。

「そう? 「今度、ヴィヴィの奥にいっぱいかけて?」っておねだり出来たら、もう解放してあげるけれど?」

「~~~っ」 

 妹の心の奥底を見透かす物言いに、眉間が微かに寄り、更に頭が横へと振られる。

 ヴィヴィのつれない反応に、匠海はがっくりと肩を落とし、

「そうか、残念。じゃあ、素直じゃない子は、

 指一本動かせなくなるまで、いっぱいイこうね?」

 そんな信じられない誘い文句と共に、まだぐったりした妹に触手を伸ばして来た。 
 




 それからの匠海は、鬼畜そのものだった。
 
 羞恥に顔を歪める妹を、一時たりとも見逃さないと、常にその表情を覗き込み。

 ヴィヴィが一番好む対面座位で、ゆっくりゆっくり、快楽だけを覚えこませ。

 かといって、何度も高み付近まで昇らせておきながら、いくら懇願しても絶頂までは導いてくれない。

 泣いて縋って「た、たすけて……、しんじゃう……っ」と、口でも躰でも叫ぶヴィヴィを、
 
 匠海は己が達する時になってやっと、

 胎内から身を焼き尽くさんとする狂おしい熱を、昇華させてくれたのだった。



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