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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第3章
「ほら、俺にキスされても、嫌がってるのは最初だけ」
色っぽく細められた切れ長の瞳に見つめられ、ほんのり染まり始めていた頬が桃色に変化する。
「――っ そんなこと、ないっ」
しっかりと兄の腰に両手を這わしておきながら、そんな反抗をするぶっきらぼうな妹に、
「ふ。じゃあ、ここはどうかな?」
そう囁きながら兄が舌を這わしたのは、ヴィヴィの弱い首筋で。
そして、先程もリビングで触れられてしまった乳房へと、両の掌が這わされて。
小ぶりだが形の良いそれを壊さないように、やんわりやんわり表層だけを揉みさすってくる大きな掌。
薄い生地越しに伝わる暖かな体温に、思わず細い鼻から吐息が漏れて。
その悩ましい妹の様子に耐えられなくなったのか、徐々に解す指に込められる力が強くなる。
「ん、……っ ふ、……はぁっ だ、だめ……っ」
耳を食まれながら乳房を揉みくちゃにされれば、きっと誰だって勝手に腰が揺れてしまうと思う。
「ん? 駄目?」
少し低めの声で耳に吹き込まれ、ぞくぞくと悪寒に近い何かが背筋を駆け上る。
「だめぇ……」
もはや おねだりにしか聞こえない蕩けた声で、ヴィヴィは微かな抵抗を見せた。
「じゃあ、もっと誘惑しないと」
ふっと苦笑した匠海は、妹の細腰を両手で掴み上げると、己の太ももを跨いだ状態で膝立ちにさせ。
今や薄い生地をつんと押し上げている尖りを、シャツ越しにぱくりと食べてしまった。
「ふぅんっ あ、だめぇ、お胸、だめなのっ」
ひっきりなしに甘えた喘ぎを漏らす妹に、匠海は容赦しなかった。
たっぷりと唾液を絡ませた舌で尖りを嬲り、反対は指先で扱いて刺激を与え。
切なそうに揺れる腰には目もくれず、何度もじゅじゅっと吸い上げては、甘噛みしてくる。
「ぁ……っ んっ や……だぁ……」
もうこれ以上無いほど勃ち上がった尖りは、少しでも弾かれると じんじんと苦しい疼きを生み出す。
ここまで来ると凶器だ。
自分の躰の一部なのに、その己自身を誘惑し貶めようとしてくる、小さいのに威力絶大の凶器。