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第3章 　　

「可愛いね。そんなに期待されたら、沢山期待に応えてあげたくなる」

　からかう声音で囁いた兄は、一旦引き抜いた中指に薬指を添え、

　またゆっくりと、熱くぬかるんだ場所へと埋めていく。

「いやぁ……っ　んっ　ん、んっ」

　２本の指に掻き回されて、ただ兄に縋り付くしか出来ないヴィヴィに、

「俺のことが「好き」って言ったら、イかせてあげる」

「い、言わない……っ」

「ほら、言ってごらん？」

　埋め込まれた２本の指だけでなく、秘裂に沿って置かれていた人差し指と小指でも、濡れたそこを擽られて。

「やだっ　やぁ、やんっ　あ……っ」

　内も外も刺激される切なさに、ヴィヴィは兄に躰を擦り付けながら「イヤイヤ」を繰り返す。

「ふ。強情な子だ。そんなところも、大好きなんだけどね？」

　兄のその囁きは、もうヴィヴィの耳には入っていなかった。

　クリトリスの裏側にあたる部分を、指の腹で何度も撫で擦られて。

　ギュッと閉じた目蓋の裏が　ぢかぢかし、

　あまりの気持ち良さに、前頭葉のほうから脳味噌が蕩けていく気さえして。

「やぁ……っ　と、溶けちゃう～～っ」

　意味不明な言葉を発する妹の、限界を感じたらしい匠海は、

「まあ時間はたっぷりあるか。気長に待とう」

　そう零しながら、まだどこも愛していなかった親指を、

　埋め込んだ膣口の上――もう勝手に剝けていた肉芽へと添え。

　きゅきゅっと数度扱かれただけで、貪欲な蜜壺は、溜め込んだ甘苦しさを解放させた。

「ひゃぅうっ　～～～っっ　ぁ……、ぁ、ゃあ……っ　ひぅっ」

　兄の耳元で絶頂の声を上げて達したヴィヴィ。

　しばらくは快楽の残り香を必死に掻き集め、ぬとぬとと蠕動を続けるそこを、

　匠海は指を抜く事無く、慰めてくれていた。

　やがて、くたりと弛緩した躰を受け止めると、シーツの上へと横たえ、

　白シャツを纏ったまま惚ける妹を見下ろしながら、最後の水色ボクサーパンツを脱いだ兄。