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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第3章
「お爺ちゃんになる前には「好き」って言ってくれると、嬉しいけれどね」
兄の囁きの前後を、放心して聞いていなかったヴィヴィは、内心首を傾げたが。
そんな淡い疑問も、匠海の逞しいものが挿ってくれば、もう霧散してしまった。
「はぁ……、あ~~、気持ちいい」
最奥近くまで時間をかけて埋め込んだ兄は、
一見「どんなエロ親父?」と疑ってしまいそうになるほど、耽溺の声を上げ。
しばらくそうしていたが、やがて一旦抜いてベッドサイドへと腕を伸ばしていた。
ぴっと破く音がし、その時になってやっと、
ヴィヴィは匠海と何も避妊せずに、繋がっていたのだと悟り。
途端に全身がかぁっと火照り、その興奮状態のまま、ゴムを纏った兄を受け入れた。
大きな掌が、まるで所有権を示すように躰中を這い回り。
撫でて、揉んで、抓まんで、擦り上げて。
己の主が誰であるか、躰の奥底に眠る記憶を呼び起こさせようとしてくる。
それを恐怖と捉え、逃れようとする躰を、
大きな掌が包み込み、優しく引き寄せて戻し。
時に己の体温を分け与えながら「同じ熱情を持て」と、妹を洗脳していく。
「ヴィクトリア、教えてくれる?」
「……ふぇ……?」
何度も達して腑抜けていたヴィヴィは、シーツの上で弛緩していた。
けれど、その両の指先はしっかりと兄のそれと組まれ。
もれなく、ずっぷりと最奥近くまで貫かれていた。
(教える……って、何を……?)
「俺のペニス、ちゃんとヴィクトリアの気持ち良いところ、突いてあげられてるかな?」
自分を覗き込みながら、至極真面目な表情で問うてくる兄を、
ヴィヴィは大きな瞳を更に真ん丸にして見上げる。
「……な……っ」
「ほら、ゴムしてるからか、良く解らなくてね。ヴィクトリアが善がり狂って「もっと」って愛らしくおねだりしてくれるイイトコロ、お兄ちゃん、ちゃんと突けてる?」
適度に整えられた眉をわざとらしく下げた兄は、そんな猥雑な問いをまだ21歳の妹に尋ねてきて。
「へ、変態っ」
思わず小さく叫んだヴィヴィ。