この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第3章   

 そして、その時になって初めて、ヴィヴィの視線が兄のある場所を捉えた。

(……あ、あれ……?

 てか、いつの間にツルツルに……っ!?)

 何と。

 昨日は明らかに黒々としていた、匠海の脚の付け根。

 それが今や、

 “もじゃ もじゃ男” が “つる すべ夫” に改名していた。

「ああ、やっと気が付いた? 昨夜、お前が寝ている間に処理したんだ」

「……~~っ」

 心底嬉しそうに瞳を細める匠海は、真正の変態かもしれない。

「何でか解かるか?」

「わ、解りたくもないっ」

 咄嗟に言い返したヴィヴィだったが、その心の中では首を捻っていた。

(ええと……、ゴ、ゴム着けるの楽だから……?)

 しかし、

「だって、ヴィクトリアは根元まできちんと見えたほうが、こ――」

「もう、変態すぎるっ!!」

 とんでもない事を匠海が言い終わる前に、ヴィヴィは絶叫して止めさせた。

 もう信じられない。

 何で自分は、こんな変な人を好きなんだろう?

 こんなとんでもない男なのに、この男しか「欲しい」と思えないのだろう?

(何だか……、自分がとんでもなく “男の見る目がない女” な気がしてきた……orz)

 ずど~~~ん、と落ち込むヴィヴィに、

「あはは、元気な声が聞けた」

 そう楽しそうに笑った、匠海の白い歯が眩しくて。

 大きな口元に浮かんだ笑い皺に、きゅんと胸が高鳴った。

 

 それからのヴィヴィはというと、

 匠海と螺旋階段で遊んでいる錯覚に陥っていた。
 
 ヴィヴィが数段先に昇ると、匠海が一段飛ばしで追い付いて来て。

 そのまま置いてけぼりを食らいそうになると、

 兄が「早くおいで」とばかりに、甘い疼きを生み出し、同じ場所まで引き上げてくれた。

「一緒に、イこう……っ」

 どこか夢見心地な匠海の囁きを聞きながら、薄い膜の隔たりを挟み、

 兄妹は同じ場所へと駆け上がり。

 そして、その場所で、ずっと――。



/1163ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ