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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第4章
未だ童顔で、どこからどう見ても処女にしか見えぬ妹の口から聞くには、兄には衝撃的過ぎたらしく。
「……――っ」
文字通り絶句した匠海に、デビルヴィヴィは満足気にほくそ笑む。
そして先っぽを包み込んだ右手を、忙しく動かせば、
「……っっ ぁ……っ ヴィ……、~~っ」
呆気無く達した兄は、妹にその瞬間をつぶさに観察されたまま、細い掌の中に白濁を吐き出した。
「ぅわ……っ」
その熱い感触に、思わず驚きの声を上げたヴィヴィ。
だって、初めてだったのだ。
手で受け止める、なんて。
何となく服やベッドを汚したくなくて、咄嗟にそうしてしまって。
荒い息を吐いてベッドで弛緩している匠海をよそ目に、ヴィヴィは掌の中のものを持て余した。
洗いに行こうかと思ったその時、視界に入ったのは先程 兄が持ってきた濡れタオル。
膝立ちになって腕を伸ばせば何とか届いて、それで丁寧に精液を拭い取る。
「やだ、ネバネバ……。妹の手に一杯出すなんて、信じらんない」
自分でやっておきながら、匠海を責めるヴィヴィに、
「悪かった……。ごめん……」
少ししょげた様子の兄は、デカい図体の癖に何だか可愛くて。
兎に角、一度イかせてしまえば、次は相当持ってくれることは経験済み。
「ゴムは?」
コンドームの在りかを問う妹に、兄は幾分元気を取り戻した様子で呟く。
「胸ポケットの、財布の中」
てっきり、匠海の書斎や寝室にあると思っていたそれに、
「何で “私以外には勃たない” 癖に、常備してる訳?」
ヴィヴィは虫けらでも踏みにじる様に見下しながら “言葉での翻弄” を再開する。
「エチケットだろう? それに、こうやってヴィクトリアに必要とされた」
そう正当性を主張する兄を、妹は胸の中で「けっ」と退けた。
紺のシャツのポケットから財布を取り出し、すぐにコンドームを見つけたヴィヴィ。
革の財布をぞんざいに ぽいっと放ると、両手で丁寧に包みを破り。
5日前に兄直々に教えられた装着方法を思い出しながら、ラテックス素材を兄の分身に纏わせる。