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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第4章     

「彼氏、作る気もないしっ」

 彼氏、恋人、夫、内縁の夫。

 それら全ては、この先のヴィヴィの人生には、絶対に出来る筈も無く。

「そうか」

 うっとりとした匠海の返事に、

 「いや、お兄ちゃんでも、そうなれないからね」と、心の中で突っ込んでおく。

「だけど、一応女だから、性欲はあるわけ」

「ああ」

 性欲――。

 兄と別れてからの自分は、全然 そんな気分にはならなかったから、

 実のところ、性欲は薄いとは思うが。

「その辺の男の人と、ヤル訳にはいかないから……っ だから、それだけなんだから!」

 何度も言葉を重ね、この行為の正当性を主張する妹に、

「わかった」

 そう囁いた、兄の声は幸福に満ちていた。

「だから、絶対、絶対っ 勘違いしないで――!!」

 “自分は絶対に、兄のものにはならない”

 そこは強く主張したヴィヴィは、大きな瞳で匠海を睨み下ろしながら動き始めた。

 狭い膣内が解れるまでは、やはり苦しくて。

 けれど、濡れてはいるので、引き攣れるような痛みは皆無だった。

 右手でスカートの裾をたくし上げたまま、ぬぷぬぷと抜き差しを繰り返せば、やがてスムーズに動けるまでになり。

 割れた腹筋の上に両掌を添えたヴィヴィは、ただただ自分の快楽を追い求める事に集中した。

 前のめりになれば、Gスポットが良い具合に刺激されて、

 たまに、肉芽が兄の付け根に擦れれば、思わず身震いし締め付けてしまう。

「ん……っ あ、ぁん、……っ イイっ」

 少しずつ漏れ始めた、甘い吐息。

 大きな亀頭に引っ掛かりを覚え、ぬろろと竿を抜き取れば、

 まだキツい膣口に、亀頭の返しが引っ掛かるのが良くて。

「ふぅっ ぁ、あっ ……すごぃ~~っ」

 両手でスカートの裾を握り、浅いところで亀頭を銜え込んだまま、小刻みに動かせば、

 当たり前だが、下になっている匠海からは、兄妹の結合部が丸見えな訳で。

「ヴィクトリア……、ピンク色の小さなお口に、こんな太いもの銜え込んで……っ」

 匠海の卑猥な指摘に、我に返ったヴィヴィは、両手を離す。

 ふわりとピンクベージュの裾に隠されてしまったそこを、

 匠海は心底 名残惜しそうに見つめていた。

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