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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第4章
息を吐きながら、今度は奥深くまで兄を導いてみる。
付け根に向うほど、太さを増すその逞しさに、
先程まで自分で愛していた膣口が、じんじん痺れて。
「はぅっ も、やぁ……、ふといぃ~~」
甘ったるい憎まれ口を叩きながら、ヴィヴィは更に奥へ奥へと昂ぶりを銜え込んでいく。
ようやく行き止まりまで入ったらしく、こつりと最奥を穿たれた感触に、一瞬 竦み上がったヴィヴィ。
少しだけ挿入を浅くして、また腹筋の上に両手を置き、
今度は脚の付け根に膣口を擦り付ける様に、前後に動けば。
「ん……?」
薄い唇から漏れたのは、小さな疑問の声。
なんか、チクチクするのだ。
兄の付け根辺りが。
不思議に思ってスカートの裾をたくし上げ、匠海の無毛のそこに視線を落とせば。
よおく見ると、小さな黒い棘がちょんちょんと生えていた。
「い、痛いんですけど」
剃り残しを指先で辿りながら指摘すれば、
「だって、しょうがないじゃないか。あの日以来、剃ってなかったんだからね」
眉尻を下げた匠海は そうは言いながらも、申し訳無さそうにヴィヴィを見上げていた。
5日間、剃っていなかった付け根は、当たり前だが陰毛が伸び始めていて。
「もう、剃るなら剃る、伸ばすならちゃんと伸ばして」
薄い唇を尖らせて抗議する妹に、
「分かった。明日から毎日剃るよ。ヴィクトリアのために」
兄は心底うっとりした声音で、誓いを立てていた。
(いや、瞳子さんは、このチクチク……大丈夫なの?)
一瞬 頭を過ぎった疑問。
けれどヴィヴィは金色の頭を振って、仕様も無い疑問を頭から追い出した。
匠海の躰が必要なだけだ。
決して心は求めていない。
だからこれは “不倫” なんかじゃない。
じゃあ “セフレ” ――?
ううん。
自分には “兄の太いもの” が必要なだけ。
触れて欲しくも、キスしても欲しくも無い。
そう、だから、
この関係は、
セフレにさえ、及ばない。
上下にリズミカルに跳ね始めたヴィヴィ。
単調な抜き差しは、別に兄を愉しませたい訳じゃ無い。
ただただ、気持ち良くて。