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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第4章
「……イキたい……?」
そんな問いをぽつりと零せば、
「そりゃあ……。でも、今日はもういいよ」
予想外な返事を返してきた匠海に、ヴィヴィは反論しなった。
疲れていたのだ、色んな事に。
もちろん、酒が抜けきっていないのもあって。
もう、今日はおしまい。
そう思った瞬間、如実に感じた、全身の怠さと重さ。
倒していた両膝を立てたヴィヴィは、兄の腹筋に手を添えながら、ゆっくりと中の陰茎を抜き取り。
スカートの裾を引っ掛けないようにたくし上げながら、匠海の上から退いた。
まだ1度しか達していない剛直は、どこからどう見ても臨戦態勢で。
確実に物足りなかったであろうと、見て取れるのに。
ゴムを纏ったまま、透明な蜜で濡れそぼった陰茎と、それの持ち主に、
「ご苦労さま……」
労いの言葉一つを置いて、寝室を後にしたヴィヴィ。
眠そうに欠伸を噛み殺しながら、手早くシャワーを浴び。
そして、
何事も無かったかのように、美しく整えられた自分のベッドで、
ヴィヴィは早々に、深い眠りに就いたのだった。