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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第5章    

「な、なに……?」

 ヴィヴィは今日初めて、匠斗にそう声を掛けたが。

 ただただ黙りこくったまま、短い腕を持ち上げ、叔母を指さしてくる甥。

「……え……?」

 もしかして誰か来たのかと、辺りを見回しても、この部屋には匠斗・ヴィヴィ・五十嵐しかおらず。

 もう一度匠斗を見つめ返しても、少しハの字の眉の下、真ん丸の焦茶の瞳はただただ、ヴィヴィを見つめていて。

「も、もうっ 赤ちゃん、キライぃ~~っ(((( lll゚ Д゚))))」

 真っ青になって死にそうな声で訴える21歳の女に、

 五十嵐はただ「ははは」と笑って2人を眺めているのだった。







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