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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第5章    

 兄に悟られない様、薄く浅く息を吐き出し。

 もう無駄口を叩かないで、当初の目的だけを果たす事に集中した。

 左手で陰茎を支えながら、そこに秘裂を這わせて自分の準備を整えていく。

 ほんの少し粘着質な音がし始めた頃、ヴィヴィは匠海が止めるのも聞かず、

 手早くコンドームを装着し。

 半ば無理やり、まだ全然綻んでいない固い蕾に、いきったそれを受け入れた。

「バカ……っ ヴィクトリア、痛いんだろう? ほら、抜きなさい。良い子だから」

 猫撫で声で懐柔しようとしてくる兄を、妹はきっぱりと退ける。

「黙って。触らないで。動かないで」

 昨夜は感じなかった引き攣れるような痛みが、己の内を苛んでいた。

 ただただ じっと兄の上で硬直し、

 いつか馴染むその時を、ヴィヴィは待ち続ける。


 性行為なんて、所詮はこんなもの。

 夢見るものでも、恋い焦がれるものでもない。

 男女が性器を擦り合わせて、

 ただただ互いの快楽を求めて、やがて果てて。

 恋愛感情や愛情が無くとも、誰にだって出来る行為。 


 なるべく息を吐き出して、全身を弛緩させるよう努めて。

 そのまま数分間。

 ヴィヴィは匠海を見下ろしていた。

 時折、中を穿つ分身がぶるぶると震えていて、

「……怖い、の……?」

 唐突にそう問えば、

「え? 何が?」

 目隠しされたままの匠海が、不思議そうに問い直してくる。

「だって、震えてる、から……」

 自分の兄が、妹の自分の中、で。

「そりゃあ……。愛している女の中にいたら、余りの幸せに身震いしてしまうよ」

 若干 呆れを滲ませた兄の返事に、

「ふうん。気持ちいいんだ?」

「ああ……。苦しいヴィクトリアには、申し訳無いけれど。俺は凄く気持ちいいよ」

「……あっそ……」


 男はいいなあ、楽で。

 ああ、いや――。

 常のセックスでは、男のほうがリードする事の方が多いだろうから、やはり男は楽じゃないか。


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