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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第5章    

「恥ずかしい? じゃあ、乳首だけでもいいよ。もうツンとしてるんだろうね? ほら、最初は優しく抓んでごらん?」

 まるで誘導尋問のように、ヴィヴィを丸め込もうとしてくる匠海に、

「これ以上 余計なこと言ったら、もう辞めるっ!」

 このままだと、変な展開になりそうで。

 ヴィヴィは心を鬼にして、そう最終宣告を下した。

「やれやれ……分かったよ」

 心底残念そうな匠海は、そう零しながらも、どこか楽しげなのだった。

(まったく、油断も隙もあったものじゃない……。

 私が主導権を握ってるっていうのに!)

 ちょっと懲らしめてやらないと、気が済まなくなり。

 兄の膝頭に両手を付いたヴィヴィは、その前傾姿勢のまま、腰だけを上下に振り始めた。

 初めは両膝を立てていたのだが、膝を付いた方が動きやすい事に気付き。

 意識して背をしならせながら、腰の速度を上げていけば、

「ああっ ……っ 凄い……っ」

 余裕を欠き始めた兄の声が、卑猥な蜜音の合間に届いてくる。

「お兄、ちゃんの、やっ カチカチ……っ ひぁ……ッ」

 妹の肉壺に散々扱かれた兄の肉杭は、踏んだら折れそうな程の硬度を誇っていて。

 虐めている方のヴィヴィも、下手をしたらすぐに達してしまいそうだ。

「そんな……にっ う、ぁ……激し……く、したらっ」

「したら?」

 首だけで軽く兄の顔を振り向きながら、短く問えば、

「も、もうっ ……~~っ」

 律儀に目隠しをしたままの匠海の顔には、明らかに「限界が近い」と書かれていて。

 なのに、

「だ~~め~~❤」

 そう冗談っぽく明るい声を出したヴィヴィは、何を思ったのか。

 受け入れていた兄の分身を、ずっぽりと抜き取ってしまった。

 それにはさすがの匠海も、我慢ならなかったらしく。

「~~~っ!? ヴィクトリアっ 頼むから、抜くのだけは、やめてくれっ」

 強めの声音で必死に懇願してくる匠海を、ヴィヴィは膝立ちで振り返りながら、見下ろしていた。

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